江戸っ子は損してた?初鰹のDHA.EPA

3月は油関係で忙しく過ごしました。講演会もお陰様で盛況でした。その講演スライド作成のため資料を整理していると新たな発見がいくつもあり、今日はそのひとつ、鰹の話です。

「目には青葉山ほととぎす初鰹」
今朝のニュース番組でも初鰹の水揚げの様子が写っていました。

初鰹といえば、その昔、江戸っ子たちが「女房を質に入れても初鰹」というくらい、競って求めたというのは有名な話。一説では、初値が今の価格で10万円もしたそうですので庶民にとっては高嶺の花だったようです。

江戸っ子が熱狂した初鰹ですが、脂(魚油:DHA.EPA)の観点から見ると、ほとんど含まれていません。DHA.EPAにはこんなに効能があるのに。

オメガ3脂肪酸の主な働き

油研究家的に言うと、初鰹は「女房に喰わせる価値もなし」です。

鰹は本来亜熱帯や熱帯の暖かい海の魚

鰹は本来亜熱帯や熱帯の暖かい海の魚なのですが、餌でDHA.EPAの多いカタクチイワシやオキアミを追って太平洋を北上し、春頃から日本近海に沿って北上、秋頃北海道近海から南下します。

なので、餌を充分食べていない春の鰹はまだDHA.EPAが少なく、餌をたらふく食べて南下する戻り鰹には脂がたっぷり乗っているのです。この脂にはDHA.EPAが豊富に含まれているのです。

鰹の価値はDHA.EPAだけではなく良質なたんぱく質もあって栄養価は高いのですが、やっぱり脂の乗った戻り鰹が旨いと思うのです。

でも、江戸時代は鰹だけでなくマグロのトロの部分は捨てて赤身ばかりを食べていたそうなので、江戸の人々は鰹もマグロも脂の少ないあっさり系が好みだったようです。

ホントの鮨通は赤身を好むなんて言いますが、江戸っ子の名残りかもしれませんね。

ちなみにこのグラフを作っていて気がついたのです。同じ魚でも、部位や加工、調理、季節で含まれるDHA.EPA量の違いを表しています。

上から、マグロは部位のよる違い、アジは加工による違い、サンマは調理による違い、イクラは卵の時と成魚になった時(親子)での違い、最後に鰹の季節による違いです。

同じ魚でもこんなに違うなんて面白いですよね。

寅(a.k.a.林裕之)

DHA.EPA量の違い


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