ほろ苦いノスタルジー「風のくわるてつと」

小ノスタル汁満載
松本隆さんの「風のくわるてつと」が復刻されました。初版は1972 年11月のブロンズ社刊、1985 年に新潮文庫版、さらに2001年に角川文庫版、そして、先月(2016.3.18)立東社文庫から3度目の復刻がされました。

初版本を手にしたのは、発行翌年の1973年、高校2年生の時でした。松本さんもはっぴいえんども今とは違って世間的には決してメジャーではなかったけれど、銀河鉄道のメンバーで回し読みしたものです。

ちょうどその頃、高校の授業で自分で選んだ本の読書感想をクラスメイトの前で発表するっていうのがあって、僕の番の日は迷わずこの「風のくわるてつと」を手にして、熱く何かを語りました。

何を言ったのかは覚えてないのだけど、熱いだけで空回りした気持ちと、教室のしらけた空気感だけは今でもよく覚えています。

「まあ、おまえらにはわかんねえよな」と負け惜しみを心でつぶやいて強がってたら、それまでほとんど喋ったこともなかった野球部のOが、「オレも読んでみるよ」と言ってきました。その時の物凄く意外な感じと、Oの坊主頭とニキビ面が浮かんできます。

その後もOとは特に仲良くなることもなかったのですが、しばらくして0は学校を突然やめてしまいました。どこかの定時制に転校したと風の噂で知ったのが最後です。元気なら奴も今年還暦、どこでどうしているのでしょう。

43年ぶりに「風のくわるてっと」のページをめくったら、ほろ苦い「ノスタ涙腺」がジワっと緩みました。

表紙の数字は初版本の発行日です。

寅(a.k.a. 林 裕之)


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